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TEKKEN combos

女キャラについて

先日、以下のようなツイートを見かけた。

 

 

 僕はゲームで主人公の性別を選択できる時に、女を選んだことが1度も無いのである。

 荘子の句に「自分が蝶になった夢を見た時、実は夢でみた蝶こそが本来の自分であって、今の自分は蝶が見ている夢ではないのか」なんてのがあるが、僕はそもそも蝶になった夢を見たことが無い。なぜなら僕は夢の中ではいつも現実の自分と同じ姿かたちをしており、それ以外の姿だったことが無いからだ。だから女になった夢すら見たことがない。もし夢の中で女だったり蝶だったりしたら「あ、夢だ」って我に返ってしまうのである。みんなだってそうだろと思ってる。

 まあこれは僕だけが特殊で「自分こそが自分だ」っていう自覚が強いだけかもしれんがね。みんなは女になった夢も蝶になった夢もガンガン見るし、そのとき疑問も持たないのかもね。でも上記が理由で僕はゲームでも女主人公を選ぶことがないんだよ。なぜなら僕は男なので、僕が感情移入しやすいのは男キャラだからだ。もし今後、僕が女主人公を選ぶ時があるとしても、それはそのゲームを腰を据えて取りくむ気が無く、客観的な視点で流して遊ぶことにした時、つまりただの冷やかしプレイの時だけだ。

 こういう話をすると、女キャラ派の主張というか定型文がどうやらあるようで、「モンハンで男のケツをずっと見続けるよりは女のケツの方がいいから。ハイ論破」なんてことを、どいつもこいつもさも「どうです! 自分で思いつきましたこのウマイこと!」みたいなしたり顔で言ってくるんだけどさ。悪いが2ちゃんかどっかで見たんだろとしか思わんし、僕からしたらそんなの「いや、別にケツ見る目的でモンハンやるわけじゃねえし」の一言で片付く話なんだ。お前らのそれは『女のケツを見ることを1番の目的としてゲームをやる』っていう邪な遊び方で、つまり僕からしたらそれは、ろくにクリアすらしないくせにゲームファンを標榜するアメトーク芸人レベルの遊び方なんだ。

 

例えるなら、こんな会話があるが↓

 

Q. 僕はこのゲームをあなたに勧められて、100時間かけてクリアまで遊びましたが、面白さは全く分かりませんでした。どちらかというとクソゲーだとすら思いました。あなたはこのゲームのどの辺りが、他のゲームより優れていると思いましたか?

 

A. 声優が良いです。ちなみに私はクリアしたことはありません。アクションが苦手なので速攻で積みました。あなたは良いですよねアクションが上手いから。あーあ、私もプレイヤースキルがあればクリアするのになあ。あとこのゲームをバカにしないでください。私は好きなんですから! 私の方があなたよりゲームを愛していますね。だって私の方がこのゲームの良さも理解できていますものね。え? お礼にあなたも私にゲームを薦めてくれるって? このゲームを理解できない人の薦めなんて興味無いからやるわけないですw この世にクソゲーなんてありませんよ。

 

っていうのと同じなんだ。(ちなみに上のは、実際に僕が言われたことがある会話だ)

 

 僕には意味が分からない。ゲームの評価の大半はゲーム性で決めるべきだと思うんだ。声優も女キャラも副次的なものとして扱うべきなんだ。例えばみんなだって、もしテトリスが萌え絵とか声優とかケツを前面にして売り出して来たら「それは違うだろ」ってなるだろ。テトリスが評価されてきたのは、肝心のゲーム部分が素晴らしく面白いからだろ。

 要は僕が言いたいのは、ゲームをプレイする際に純粋にゲーム部分を楽しむのが目的の人なら、スタート時に『おそらくこれはケツを見続けるゲームだから、女キャラを選ぼう』なんて発想にはならんてことだ。

 

 将来メタバースが流行したとして、そこは美男美女だらけの世界になるらしい。なぜなら、みんな「バーチャルの世界くらいは絶世の美男美女になってモテたい」って願望を持ってるからなんだそうだ。本当にそのような虚栄心でプレイするのであれば、例えばメタバースの中で、自分のアバターのハンサム顔にベタぼれしてくる相手が現れたら、プレイヤーは、さも「私はリアルでも絶世のクソイケメンでございます」といった風に、そしてそのために自分本来の考え方や生き方も曲げて、さも「このバーチャルの自分だって紛れもなく真の自分なのでございます」といった風に、身も心もイケメンに成りきって立ち振る舞うことになると思うんだ。相手の女性の中身が高い確率で男かもしれんという、不毛なハラハラドキドキ感の中でな。

 僕はそんなのは、非常にゆがんだ気持ち悪い世界だなと思うんだがね。まあただの老害の考えって一蹴されるんだろうけどさ。

 そして何よりそんなメタバースは、今のままだと女キャラだらけの偏った世界になるわけだ。なんせ男の75%が女アバターを使うんだからな。男が女アバターを使う理由は「かわいいは正義」だとかなんとかが統一見解らしいが。まあ僕はイケメンも女キャラも選ばんことにするよ。

 まあそうした昨今の過度の女キャラ迎合の風潮に対して、僕はどうしても好感が持てないのである。いや別に女キャラが嫌いってわけじゃないよ。基本的には自分が好きなキャラを使えばいいさと思う。男女比率が半々ならなんとも思わんよ。男4:女6でもまあ仕方ないかと思う。でも男25% : 女75%は明らかにバランスがおかしいだろ、なんであーだこーだ理由付けて結局女キャラしか使わねーんだよ。もっと男キャラも使おうぜって言ってるだけだよ僕は。大谷翔平だって井上尚弥だってカッコいいだろ

 

 そんな「かわいいは正義」のクソ文化がついに鉄拳にも侵食してきたわけだ。特にラッキークロエとかいうヤツだよ。本当になんなんだよあれは。僕はクロエの顔を始めて見た時そりゃもう大ショックを受けて、3年間意識を失って鉄拳から離れてたんだよ。発表時に北米を中心に炎上して、原田プロデューサーが「だったら筋肉ムキムキのマッチョしか出さないよ」って言ったら鎮火したらしいが、僕からしたら「それでいいよ。こんなの出すくらいなら今すぐそうして」って感じだった。今でもその意見は変わらないよ。あのキャラ、プラクティスで放置してるだけでもクソうるせえしなw 頭おかしくならんかあれ聞いてると。あれ聞いて「わーかわいー、一生聞いてられるー」てなるんかクロエ使いは? ムリだろ。たとえば実際に、WWEの現地の番組公演を金払って観に行ったとして、そこでゴールドバーグがネコ耳のネットアイドルに負けるブックを組まれたら、みんなだってドン引きして、twitterで「この団体クソだな」ってネガキャンしながら帰ると思うぞ。僕の目にはあのキャラはいつもそう映ってる。要するに、ガチの格闘する場において最低限必要なリアリティもキャラ付けも、決定的に欠如してるんだアレには

 僕は鉄拳のキャラであれば基本的には全キャラ好きなんだよ。鉄拳の映画のブルーレイもDVDも全部持ってるし、映画のパンフレットだって全部持ってるんだよ。あのストクロでさえガッツリやったし、ノクトもゴウキもギースも心底好きだし時間を忘れて触ってられるんだ。鉄拳が理由で遊んだFF15だって2周クリアした。

 その僕が自然と鉄拳をやめたくらい耐えられないキャラってんだから相当ヤバいだろ。

 要するにクロエというのは、僕の好きな鉄拳の、現実と非現実の絶妙なバランスとか、硬派さとかキャラの濃さとか、そういう今までのシリーズで積み上げてきたものを一瞬で台無しにしたキャラなんだ。

 昔、アルカディア編集部でギルティ勢に「いいですねえ、鉄拳は。女キャラがカッコよくて」って言われたのが、僕は本当に嬉しかったんだ。ギルティ勢が言ってくれたんだぜ! めっちゃ誇らしくなるだろ。だが今はもうまるで彼らの前で胸を張ることはできないがな。たかが1人のナメた新キャラのせいで。

 そしてシーズン4の新キャラが、あろうことか女キャラ2人だけだった。僕は新キャラだけは頑張って触ろうと決意してたんだが、新キャラが女2人だけだったことに愕然として、リディアに触ることはできなかったね。

 

 そんな昨今のゲーム界隈における深刻な女キャラだらけの風潮について、支持派は「エロの力は強いから当然」の一言で片づけるんだろうが、ならマリオブラザーズはピーチが裸になった方が売れると思うか? もしジブリやディズニーやドラえもんが萌え絵だった場合、今と同じ評価を得られてると思うか? これは完全な私見だが、僕は最終的には、王道で一般性の高い物が最も良い評価を得ると信じてるし、そういった王道や硬派が売りのシリーズは、安易に萌えとかフェチに走ったら、品格を下げるだけだと思うんだ。格ゲーにエロとか萌えを求める客なんて、デドアラとかの変態格ゲーに任せてりゃいいだろ。

 そんな感じで、鉄拳はブレずにスタイルを貫いてほしいって話がしたかっただけなんだ。